[メイン2] 番場真昼/真夜 : middle「FHのリドル」 シーンプレイヤー:番場真夜 登場:任意

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 時が刻まれるにつれ、強まる雨。

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 雨に濡れながら、真夜は虚空を見上げていた。

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、真夜ちゃん!」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……うっし、集中してきた…… ……お?まどかか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「そんな所だと濡れちゃうよ、軒下に入ろうよ」
自分も傘を差さずに近づいてくる

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「ああ、もう準備完了ってとこだ、ありがとよ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……………」
まどかの顔をジロジロ見て

[メイン2] 鹿目まどか : 「そっかぁ、大丈夫そうならよかった」
微笑みつつ

[メイン2] 鹿目まどか : 「………?」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : まどかと軒下まで歩きながら

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……なぁ、まどかって何でFHにいんだ?」

[メイン2] マスタースラッシュ : もう軒下にいる。

[メイン2] 鹿目まどか : 同じようにして歩く

[メイン2] 鹿目まどか : 「……私は…あ、小太郎さん」

[メイン2] マスタースラッシュ : 今度はスナック菓子を食べている。

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……マスターエージェントか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「食べるのがお好きなんですか?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「必要なことですから」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「食いすぎだろ、太るぞ」

[メイン2] 鹿目まどか : 何度も食事風景を見ているので、相手を気にすることもなく尋ねてみる

[メイン2] マスタースラッシュ : 「体重が増えるのは良い事なので」

[メイン2] 鹿目まどか : 「う、うーん…食事制限はした方がいいと思うよ!」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ふぇ、そうなの?」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「あん……?そうなのか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 思わず素が出てしまう

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「いや俺も知らねーけどよ……女って体重気にする生き物なんじゃねーの?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「体格差は白兵戦において単純に優位です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「私は適度に痩せてた方がいい気もするけど…」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「ほーん、ま、一理あるか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「白兵戦……戦いが第一なんですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「手段として必要なこともあるというだけですね」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「…………弱い奴は選択肢も無いからな」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「そうですね」

[メイン2] 鹿目まどか : 「むむ……さっきも言っていた方法、ですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコ笑っている。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ところで、まどかさん、今尋ねられていましたよ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 今度はまどかの方を向く

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、ごめん!」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「ああいいよ、気にすんな」

[メイン2] 鹿目まどか : 慌てて真夜の方を向き

[メイン2] 鹿目まどか : 「……えーっと、私がFHにいる理由はね」

[メイン2] 鹿目まどか : 「UGNに元々いたんだけど、中の良かったほむらちゃんって子と任務をしてて…」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ある日二人で無茶しちゃって、衝動に飲み込まれそうになっちゃったの」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「………それで?」
続きを促す

[メイン2] 鹿目まどか : 「私は…《不死者》って体質だったから耐えられたらしいんだけど。
ほむらちゃんは……UGNで言うジャーム、になっちゃって」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「………ああ、《不死者》……」

[メイン2] 鹿目まどか : 「暴走しちゃったほむらちゃんを治せるかもしれないから、って一緒にFHに逃げてきたの」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「となると……なるほどな」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「まどか、お前の居場所はもうここしかねぇってことか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……うん」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「そりゃあ、難儀なことだな」

[メイン2] 鹿目まどか : 「でも、私はほむらちゃんがいなくなってくれなければどこでもいいの
大切な友だちだから」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……えへへ、ありがとう」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……ん、よく分かったよ、お前のこと」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「いやな、FHってのはよ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「表の顔と裏の顔使い分ける奴がゴロゴロいっからさ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「お前なら、真昼と仲良くできそうだな」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 俺が言えたことじゃねーけどな。

[メイン2] 番場真昼/真夜 : ははは。

[メイン2] 鹿目まどか : 「……仲良くなれるといいなあ、真昼ちゃんと…真夜ちゃんとも」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……俺ェ!?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「え、ダメ…かなあ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「てか、ちゃん付けはやめろ!」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「い、いや……ダメじゃねーけどよ……」

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、真夜……でいいのかな」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「ああ、呼び捨てでいいよ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「そうだな……真昼はなんだ……ちょっと、普通じゃねぇからさ」

[メイン2] 鹿目まどか : 「呼び捨て、やった事ないからなんだか慣れないかも……」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「お前みたいなお人好しが傍にいてくれると助かるってもんだ」

[メイン2] 鹿目まどか : 「そうだったかなぁ、大人しくって…でも優しいいい子だったよ!」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「そうかい!はは!なら良かった!真昼の奴も聞いたら喜ぶぜ!」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「聞きてー話も聞けたし」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : マスタースラッシュの方を向き

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「……コイツもなんか話したそうなこと、ありそーだしよ」

[メイン2] 番場真昼/真夜 : 「俺は向こう行ってるぜ、じゃあな」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……あ、またね!」
手を振って彼女を見送る

[メイン2] 鹿目まどか : 「えーっと…それで、話したいこと…?」
マスタースラッシュへと向き直り

[メイン2] マスタースラッシュ : 「いえ?」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコ笑っている。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私が気になったのは、まどかさんの強さの理由です。それは聞くことではないです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「なので、こうしてみていました」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ふぇ…?……見られてたのは恥ずかしいけど、何か役に立てたなら良かったです!」
困惑しつつもニコニコ顔に釣られて笑顔で返しつつ

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは重要なことではありません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「むむむ…?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「役に立つかどうかは私にもわからないからです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ただ、気になったから見ているだけです」

[メイン2] 鹿目まどか : こんがらがってきた、やっぱりダメだなぁ私

[メイン2] マスタースラッシュ : 「強さとは形がありません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「形がない……」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「意味も、定義も、概念も、異なります」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……私の思ってた、戦う力とはまた別…なんでしょうか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それもわかりません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ですが、真に強ければ、そんな事は全て些末事なのです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「どんな形であれ強いとは、己が意を通す事です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……むむ、それなら小太郎さんは強いんですね」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「いいえ」

[メイン2] マスタースラッシュ : にこりと笑う。

[メイン2] 鹿目まどか : 「だって自分のしたい事を見つけようとしてますし……ふぇ?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私は強くはありません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私は、私の意を通し続けることがまだできない」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「だから、それが出来るようになるまで挑みます」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「故に、『強い方』を見ることが好きです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「それを頑張ろうって通せているのも……強いことだと思うんですけど…
やっぱり難しいですね、あはは」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「強さは主観です」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ですから、まどかさんがそう思うなら、まどかさんにとっての私は強いのです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「しかし、私は私に対してそう思わないので、私にとっての私は弱いのです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「まだ……納得できてないんですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「はい」

[メイン2] 鹿目まどか : 「なるほど……」

[メイン2] 鹿目まどか : わかったような、それでいてわかっていないように頷きつつ

[メイン2] 鹿目まどか : 「私は……ただ一つのことを頑張るって出来ないので
そういうの、すっごくかっこよくって」

[メイン2] 鹿目まどか : 「だから見つかる様に応援してます!私も出来るなら手伝いますから!」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは大丈夫です」

[メイン2] マスタースラッシュ : きっぱり言った。

[メイン2] 鹿目まどか : 「にゅう」

[メイン2] 鹿目まどか : 思わず変な声を出してしまう

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私の求める強さは一人でなければ意味がありません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「一人…ですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「はい。そして、まだその境地に至れないがゆえに未熟です」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「なので、他者を求めます。まどかさんのような強者を」

[メイン2] 鹿目まどか : 「未熟……でも小太郎さんがそういうならそうなるんですね」

[メイン2] マスタースラッシュ : 腰から何本も下げている刀を撫でながら。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「これ一つとっても私一人で準備は出来ません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……ふむふむ」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「なので私はまだ未熟であり、私はまだ弱い」

[メイン2] 鹿目まどか : 「他の何にも頼らずに…強くなるんですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それが理想ですが、現実的に不可能なので今は気にしていません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「修練は身の丈にあわせるものです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「小太郎さんなりの強さを見つける、それが目標なんですか…?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「わかりません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「わからないので、出来る事からやります」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……それもわからない、なんだか果てしないですね」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それもわからないです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「果てがあるかないか、それすらわかりません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……そんな、それでも挑むんですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 小首をかしげる。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「まどかさんもそうでしょう?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ふぇ……?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「不殺不傷で守り続ける」

[メイン2] 鹿目まどか : 自分がそうだ、とは言われるとは思わずに
合わせて首をかしげてしまう

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それに果てはありますか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……それは」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私はその目標に興味はありません。ですが、それを求め続けるまどかさんの在り方は『強い』と思います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「なので、その『強さ』には興味を持っています」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……そうですね、果ては…ないと思います」

[メイン2] 鹿目まどか : 「…でも、もうほむらちゃんに苦しんじゃう人は見たくないから」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「なら、やはり私と同じです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「道が違うだけです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……そうだったんですね」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ううん、何となく強さのことがわかったような……それでもやっぱりわからないような」
うんうん悩みつつ

[メイン2] マスタースラッシュ : 「理解したと思った時にこそ陥穽に落ちるものです」

[メイン2] マスタースラッシュ : そういって、ニコニコと笑って。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタはそれを直感的に理解しているように思います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「この世界は、曖昧です。絶対的なものなど恐らくありません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「あはは…私はあんまり賢くないから、なんとなくでしかわからないんですけどね」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それでも、『なんとなく』絶対に挑む」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは強くなければ出来ない求道です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「…そう、ですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私の知る限り、諦める人の方が多いことです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「殺すことは生かすより容易い事ですから」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……私は……やっぱり諦めたくないです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「自分がどんな事になっても……守り続けたいです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 小首をかしげる。

[メイン2] 鹿目まどか : 「……やっぱり、難しいんでしょうけど、あはは」
と笑いつつも、なんだか顔色は明るく

[メイン2] 鹿目まどか : 「ふぇ?」
首を傾げてる様子を見て

[メイン2] マスタースラッシュ : 「御自分も含めて守り続ける思想ではないですか? それは?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタがどうにかなったら、例えばそのほむらさん」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコ笑う。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私は殺すかもしれません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「………なっ…!?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「なんでそんな……」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私に限りません。あらゆる脅威がほむらさんを襲う可能性から、アナタはほむらさんを守れなくなる」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタの強さはアナタの無事ありきです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……ほむらちゃんを守れなくなる」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……それも、嫌だ」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ほら、答えは出ているじゃないですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタは今回の面々の中で」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「一番のエゴイストだと思います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「だから、私はその『強さ』に惹かれるのです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……我儘なんですね、私は」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ええ。ですが、それは重要ではありません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「まどかさんの『強さ』に必要というだけに思います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「本質ではありません」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……私の強さに、ですか…」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタの『強さ』は言葉では測れません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「恐らく表現できないものです」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「示し続けるほかに手がないように思います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「果てしなく、それこそ、深淵なる求道です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「私の、守るって意思を示し続ける……」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私はその言葉に類似する概念を一つ知っています」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……概念ですか?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「はい、限りなく近いというだけですが」

[メイン2] 鹿目まどか : 「な、なんでしょう…?」

[メイン2] マスタースラッシュ : にこりと笑う。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「『支配』です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……支配」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……私がほむらちゃんを支配しちゃってる、んですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 小首をかしげる。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「『全て』をです」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……すべ、ええっ…!?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「例えば私がほむらさんを切り捨てようとしたとき」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「まどかさんはどうしますか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……庇います」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それだけでは私はきっと止まらないでしょう」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「どうしますか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……止まってくれるまで、ずっとほむらちゃんを守り続けます」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは私の意を砕くという事です」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「……『支配』ではないでしょうか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……う」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコと笑う。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「アナタの求める『強さ』を体現する術を、私は他に知りません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ですが、アナタはそうではない方法を探しているようにみえます」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……はい」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは、果てしない求道です」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それこそ、答えがあるかどうかすらわからない闇です」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……それでも見つけたいです」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコ笑う。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ほら」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「『強い』じゃないですか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「…なるほど」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「私の知る限り、まどかさんの求める『強さ』を体現した方はおらず、それどころか、体現する術を知る人も恐らくいません」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それでも、アナタは諦めない。前人未踏に挑み続けている」

[メイン2] 鹿目まどか : 「…私は多分ずっと守ることを繰り返すんだと思います
そして支配も、嫌だから……」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「支配せずに己が意を通し続ける」

[メイン2] 鹿目まどか : 「でも見つけたいです、失うのはそれよりもずーっと苦しいから」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「難しい事ですね、とても」

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコと笑いながら、スナック菓子を食べ終えて。

[メイン2] 鹿目まどか : 「難しい、かぁ……」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……考えたこと無かったです」
独りごちる

[メイン2] マスタースラッシュ : 「考えずともアナタは行おうとする」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「それは『強さ』のように思えます」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「興味深いです。とても」

[メイン2] 鹿目まどか : 「これも…強さですか…」
ピンときていない様子で、それでも

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ところで、行かないんですか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ふぇ……」

[メイン2] 鹿目まどか : 近くにあった柱時計を見つめるとそろそろ集合時間であることに気づいて

[メイン2] マスタースラッシュ : 「ああ」

[メイン2] マスタースラッシュ : 空を眺めて、何かを理解したように。

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、そろそろでした」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「雨、御嫌いなんです?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「さっきも濡れるのが嫌そうでしたし」

[メイン2] マスタースラッシュ : 傘の事だろう。多分。

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、ちょっと……寒くなっちゃうので」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「そうですか」

[メイン2] マスタースラッシュ : いうなり、刀に手を伸ばすと。

[メイン2] 鹿目まどか : 「でも傘は持ってきてないので、このまま行きますけど…?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 一度だけ、鯉口から音が鳴り。

[メイン2] マスタースラッシュ : ……雨雲が、切り裂かれた。

[メイン2] マスタースラッシュ : 「どうぞ」

[メイン2] 鹿目まどか : 「……!?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「ええっ、今のって小太郎さんが!?」
目の前に起きたことに驚いて、口をぽかんと

[メイン2] マスタースラッシュ : 「殺しはまだしていないはずですが、お気に障りましたか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「い、いえ!」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「そうですか」

[メイン2] 鹿目まどか : 「雲を切っちゃうなんて……凄いなって、関心しちゃいました」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「?」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「オーヴァードならそう難しい事でもないと思います」

[メイン2] 鹿目まどか : 「む、そうなんですかね…?
私とか出来る気もしないですけど」

[メイン2] マスタースラッシュ : 「やっているかいないか程度の違いかと。それより、雨も局地的にあがりましたし、行かないんですか?」

[メイン2] 鹿目まどか : 「あ、そろそろ時間でしたね!」

[メイン2] 鹿目まどか : そのまま慌てて駆け出していく……前に。

[メイン2] マスタースラッシュ : ニコニコと笑って、それを見送り。

[メイン2] 鹿目まどか : 「晴らしてくれてありがとうございましたー!」
振り返って、手を振りつつ

[メイン2] マスタースラッシュ : 「楽しみにしています」

[メイン2] マスタースラッシュ : それだけ、呟いた。

[メイン2] マスタースラッシュ :  

[メイン2] マスタースラッシュ :  

[メイン2] シュテル : ending『明星』登場:任意

[メイン2] シュテル : 雨空を見上げる、傘も無いまま

[メイン2] シュテル : 頬を、髪を雨が伝うが無表情のままに

[メイン2] シュテル : 星は見えない、雲に隠れているから

[メイン2] シュテル : 「…明日にしましょう」
そのまま顔を下げて、セルの中に戻る

[メイン2] シュテル : 濡れたまま、セルの一室に入り

[メイン2] シュテル : 「…」
目を瞑り、思い返す

[メイン2] シュテル : 刻まれた暴力の記憶、勝負の記憶を

[メイン2] シュテル : 星の光は、彼女らの意義とは違う暴力だ

[メイン2] シュテル : 意志を通す暴力とも、どこまでも研ぎ澄まされた暴力とも違う

[メイン2] シュテル : 酷く単純な、決着の光

[メイン2] シュテル : 呑まれる者の顔を覚えたのは今日が初めてだ

[メイン2] シュテル : 生かそうと意識したのも初めてであるが故

[メイン2] シュテル : 「…ああなるのか」

[メイン2] シュテル : 焼け溶ける姿が思い返されて

[メイン2] シュテル : 「…やった甲斐がある」
そのまま、ベッドに倒れて

[メイン2] シュテル : 微かに笑みを構えて、目を飛じた

[メイン2] シュテル :  

[メイン2] シュテル :  

[メイン2] シュテル :  

[メイン2] アカネ : ED『夜明け』:登場任意

[メイン2] アカネ : 目を覚まし、ベッドから起き上がり
そのまま部屋を出て外へと向かう

[メイン2] アカネ : ……少し、見たいものがある

[メイン2] アカネ : そんな理由で、慣れぬ早起きに手をつけた
代償は、重い瞼と大きな欠伸

[メイン2] アカネ : やっとのことでセルの屋上に辿り着き、一息

[メイン2] アカネ : 一つ、出迎えをするためだ

[メイン2] アカネ : 天道……朝一の日輪をこの目に収めるために

[メイン2] アカネ : 「……キレイ、なんやろうけど」

[メイン2] アカネ : 「……戻ってこんなぁ」
期待はずれと肩を落とす

[メイン2] アカネ : 夕焼けには思い出が去っていくと聞く
ならば、朝焼けを見れば思い出を迎えられる

[メイン2] アカネ : などと、少しメルヘンが過ぎただろうか
自嘲の笑みを浮かべると、屋上に大の字に寝転がった

[メイン2] アカネ : 「……昨日の戦闘、イマイチやったなぁ」

[メイン2] アカネ : 血潮が続々と駆け巡る興奮も、敵を侵し、砕く快感も

[メイン2] アカネ : ……随分と遠い物になった気がする

[メイン2] アカネ : 弓は獲物、矢は褒美
次の狩場こそ何よりの至福

[メイン2] アカネ : ウチの幸せはそこにあった……けれど

[メイン2] アカネ : いつのまにか、それとも最初からそうだったのか?

[メイン2] アカネ : 日常への懐旧は深かみを増し
チルドレンとしての在り方を。カケラも認めぬと否定する

[メイン2] アカネ : ……いっそ、こんな所から逃げ出せば

[メイン2] アカネ : 「………ハッ」

[メイン2] アカネ : アホらしい、逃げ場なんざ、居場所なんざどこにある

[メイン2] アカネ : 犯した罪、迫るであろう追っ手
そして逃げた先での在り方の確立

[メイン2] アカネ : ……何度考慮しても叶わぬし、望む資格さえありはしない

[メイン2] アカネ : 「……二度寝しよ、早起きして損したわ」

[メイン2] アカネ : 目を閉じて、ポカポカとした日差しを感じる
それに誘われるように、意識を手放すまでの少しの間……

[メイン2] アカネ : ……みんなの笑顔が浮かんだ
逃げ出そうとしておいて、なんとも調子のいいことだ

[メイン2] アカネ :  

[メイン2] アカネ :  

[メイン2] アカネ :